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生物のデザイン - 眼状紋
2015-03-16 by Orange Lion
「気持ち悪い!」は成功したデザイン
小さい頃から虫が好きで、よく父親から貰った古びた図鑑を眺めていました。
しかしどうにも蛾と一部の蝶の羽の目玉模様(眼状紋)が気持ち悪くて、
そこのページだけ端を爪でつまんで捲っては後ずさりしていました。
標本でも一度視界に入ったら身動きが取れなくなったり、
実物は数メートル先でも存在を確認したら逃げます。いやはや情けない。
ところでこの「目玉模様が気持ち悪い!」という感覚、実は生物の本能のようなものです。
人間だけでなく鳥などにもあります。田んぼに黒・赤・黄色で構成された
同心円が描かれたバルーンはこれを利用した鳥避けです。
蛾ないし蝶の模様も、諸説あるものの天敵を脅かすためという説があります。
デザインが「問題解決の手段」であることを考えると、
「気持ち悪い!」と生理的に受け付けないこの眼状紋は
成功したデザインと言えるのではないでしょうか。