ゴシック
2015-01-05 by Beige Shiba Inu
縦横の太さが均一な、すっきりとした書体。欧米では「サンセリフ」と呼ばれます。
(1)ゴシックとは
「ゴシック」は、もともとルネサンス期以前の西洋の建築様式のことですが、
そこから派生して美術全般や思想、音楽やファッションでも使われるようになった言葉です。
そして書体の「Gothic」というと、
欧米ではほとんどの場合「ブラックレター」のことを指します。
カリグラフィーを基にした、重厚で装飾的にも見えるフォントですね。
私たちが「ゴシック」と聞いて思い浮かべるようなすっきりとした書体については、
「サンセリフ(Sans Serif)」と呼ばれます。
Serifとはフランス語でヒゲのこと。Sans Serifでヒゲなしという意味になります。
欧米でも「Gothic」が私たちの思う「ゴシック」(つまり「サンセリフ」のこと)を
指す場合はあるのですが、意味が重なってややこしいので
あちらでは「サンセリフ」に統一された、という経緯があるようです。
現在サンセリフのことを「ゴシック」と呼ぶ国は、日本くらいなのだそう。
(2)ゴシックと可読性・視認性
ゴシック体は視認性(遠目からでもはっきり確認できるか)が高く、目を引くので
見出しやタイトル・キャッチコピーなどに向いています。
逆に本文中にもウェイトの高いゴシック体を使ってしまうと、
紙面が黒々と見えてしまい可読性(読みやすさ)が低くなってしまいます。
画面やスクリーン上では、明朝体は視認性が低くなりがちなので、
そういった場合にはウェイトの小さいゴシック体のほうが適切です。
実際、ネット上の文章で使われている書体のほとんどがゴシック体ですよね。